沖縄県北京事務所

【北京】沖縄県海外事務所全部回るシリーズ①在北京事務所編~世界の陸地16%を3人でカバー!~

2020.1.7

沖縄県の海外事務所は7都市に!

こんにちは。One Okinawa長濱です。沖縄県には7ヵ所の「海外事務所」があるって知ってましたか? 台北、香港、北京、上海、福州、シンガポール、ソウルと、近隣の大都市が名を連ねます。

でも、県の海外事務所って普段何をしているんだろう?「全部の海外事務所を巡ってお話を聞くシリーズ第1弾」です。

まずは北京事務所です!

北京市中心部。ビジネスビルが立ち並ぶ一角の「幸福大厦」(直訳:幸せ高層ビル)の17階にあります。ネーミング良すぎ!

正式名称は「沖縄県産業振興公社北京代表処」。中国国内には外国の行政の出先機関は直接置けない、という決まりになっているようで、あくまで沖縄県産業振興公社の北京事務所、という位置付けです。ちなみに、全部の海外事務所は県産業振興公社の傘下となっています。

2012年3月末に設立された北京事務所は、 所長の町田光弘さん、副所長の森田さくらさん、現地スタッフの王喜紅さんの3人でバリバリやっております。

左から森田さん、町田さん、王さん

和気あいあいで楽しそうです!
森田さんと王さんはここぞとばかりに沖縄のアイテムを手にしていますが、さて、町田さんは右手に中国の兵馬俑の置物、左手にロシアのマトリョーシカを手にしています。ロシア?それには理由があるんです。

関連記事:【北京】路地にたたずむバーの名は「Zamami」オーナーは優しいミュージシャン!

世界一管轄エリアの広大な事務所説

A)カバー領域
「北京事務所」といっても、北京だけではありません。中国の北側半分以上、さらに北の隣国であるモンゴル、ロシアまでが「担当」なんです。

ざっとこんな感じ。地球全図が出てくるレベルです。

3人で全世界の陸地の約16%をカバーするというミラクルを起こしています。

町田所長「世界一管轄エリアの大きい事務所なんじゃないかですかね(笑)」
森田副所長「歴史的にはチンギスハンか、北京事務所かどっちか(笑)」

B)どんなことをしているの?
森田副所長によると、仕事量の感覚としては「 観光誘客が約7割、県産品の販路拡大が約3割、留学生など交流事業が約2割」とのこと。(合計12割になっている!)でも、そんな感じの割合だそうです。

今、ロシア人観光客が熱い!!

そうです。北京事務所はまさかの「ロシア全土も担当」です。是非ロシアの話も教えてもらいましょう。

近年、ロシア人観光客向けのビザが段階的に緩和され続けたそうで、訪日客の実数が
約50,000人(2016年)⇒約77,000人(17年)⇒約95,000人(18年)
とかなり伸びているようです。

Q.沖縄に来るロシア人観光客ってどのぐらいいるんですか?
町田所長「直行便がないため、沖縄での直接入国ではなく、一度飛行機で東京などから入国するので正確な統計は出てないのですが、だいたい年間500人ほどと見ています」

森田副所長「ここ数年、ロシア人の旅行は高級志向で、旅行は贅沢な雰囲気を楽しみたいと考えている人が多いです。タイやベトナムでリゾートを楽しむ人が多い。沖縄の地理的な近さが有利に出れば


Q.ちょこちょことロシアにも出張に行かれるんですか?

町田所長「19年3月ごろから、直接ロシアの人々を対象にPRイベントを行っています。モスクワのショッピングモールで黒糖やシークヮーサーなどを紹介しました」
森田副所長「めちゃくちゃ好評で!」

町田所長「本当に好評で、ロシアには沖縄黒糖は売っていないんですけど、どうしても手に入れたいという方から、モスクワのジェトロ(日本貿易振興機構)を通して『どうにか黒糖を買えないか』と問い合わせも来ました」

森田副所長「長寿にとても関心が高いです。会場の説明書きもじーっと読んでくれる人たくさんいましたよ!」

実はザギトワの「沖縄行きたい」発言を引き出したのが北京事務所でした。

外務省がモスクワで日本をPRするイベントに、フィギュアスケートのアリーナ・ザギトワ選手を招いた直後に行われた、日本での世界選手権。試合を終えたザギトワ選手は「沖縄に行きたい」と発言し、ニュースにもなりました。
参考( https://jp.sputniknews.com/figure-skating/201903236068484/

実はこの発言を引き出すまでに人知れず努力を重ねていたのが、沖縄県北京事務所のメンバーだったのです。外務省のPRイベントでのいきさつです。

森田副所長「ザギトワ選手のインスタグラムを観察していたらビーチで撮ってる写真が多くて。『絶対にビーチが好きだ』と思って。そこで『細かいことは何も言わずにビーチ推し』の作戦に出ました。あんなビーチもあるよ、こんなビーチもあるよ、ってフリップ写真でプレゼンするんです。『星砂のビーチもあるのよ!』って」

町田所長「ザギトワ選手に星砂のキーホルダーをあげました、至近距離で」

長濱「国際通りに売ってるようなものですね。星砂大活躍ですね」

森田副所長「本人受けしそうなことばっかり考えてやりました」

町田所長「まさかこんな、選手権後に『沖縄行きたい』って言ってくれるとは思わなかったんで、心に響いたんだなー、と」

森田副所長「この報道後に、ザキトワ選手に向けて所長名で公式に手紙書きましたから」

長濱「抜かりないですね!『沖縄行きたい発言』がロシア国内でも報道されていれば良いですね」

町田所長&森田副所長「されてたされてた!」

北京の沖縄観光「文化面ニーズ高い」

北京では沖縄観光、どんな感じなんでしょうか?2019年1月には、北京市内で泡盛講座を開いたそうです。

町田所長「中国では今、泡盛や音楽などを文化的な側面から知りたい、というニーズが高まっています」

森田副所長「泡盛もオリオンビールも、数年前からは考えられないぐらい消費量が伸びています

北京市内のセブンイレブンにオリオンビールが並んでいるのも、北京事務所の成果の一つです。

良質の泡盛古酒が大量安価で突然北京に!浦島太郎の原理で人気上昇中!

町田所長「昔、沖縄から北京に輸入してた泡盛があったらしいんですけど、なんらかの理由で税関の倉庫に長いこと保管されてたんですよ。で、その間に普通の泡盛が古酒になったんです。それを買い取った中国の業者がいて、巷に出したもんですから『この酒、美味い』と人気出たんです」

長濱「たなぼた感スゴいですね。ラッキーですね」

町田所長「価格は通常のままなのに、中身だけ古酒になってるから、めちゃくちゃ美味いんですよ。北京で普通の泡盛買ったら、古酒、みたいな」

長濱「いいですねそれ。僕も安い泡盛たくさん買って、2050年ぐらいまで押入れの奥に置いておきたいぐらいです」

中国での泡盛は認知度を上げているようで、以前One Okinawaでも紹介した泡盛バー「Zamami」が出現するなど、少しずつ変化が訪れています。


中国北部とモンゴル・ロシア全土を担当範囲にする沖縄県の北京事務所。観光客の誘致や沖縄の特産品の販路拡大などで、これらの国がこれからますます身近な存在になることを期待しています。

(文・長濱良起/One Okinawa)