アンドレス対談

【南米・名護】特別インタビュー①「世界のウチナーンチュの日」立役者・ダブルアンドレス「『沖縄国際銀行(仮称)』を作ろうよ!」

2019.11.18

「世界のウチナーンチュの日」、みなさんご存知ですか?
毎年10月30日のこの記念日には「ウチナーンチュであることを喜び、世界中でつながり合い、ますます繁栄していこう」という願いが込められています。
今回はこの記念日制定を発案し、議会陳情など実現に至るまで尽力した2人のアンドレスさんに「ウチナーンチュがもっと輝くには」についてインタビュー形式で対談してもらいました。2回シリーズの1回目です。

左⇒比嘉アンドレスさん=アルゼンチン3世 名護市国際交流会館職員
右⇒伊佐正アンドレスさん=
ペルー3世 名桜大学職員

「世界のウチナーンチュの日」制定宣言文

2人が2016年、第6回世界のウチナーンチュ大会本会場・沖縄セルラースタジアム那覇で、当時の翁長雄志知事と共に読み上げた宣言文です。


我々は今日、世界のウチナーンチュのみなさんに伝えたい。

我々ウチナーンチュは、持っている。
我々ウチナーンチュは、未来を創造する力を持っている。
我々ウチナーンチュは、未来への希望を持っている。
我々ウチナーンチュは、世界へ飛び立つ勇気を持っている。
我々ウチナーンチュは、互いを許し合う寛容の心を持っている。
我々ウチナーンチュは、互いを助け合う相互扶助の心を持っている。
我々ウチナーンチュは、豊かな伝統文化を持っている。
我々ウチナーンチュは、困難に打ち勝つ不屈の精神を持っている。
我々ウチナーンチュは、先祖への感謝の心を持っている。
我々ウチナーンチュは、家族を愛する心を持っている。
我々ウチナーンチュは、出会った人を愛する心を持っている。
我々ウチナーンチュは、郷土を愛する心を持っている。
我々ウチナーンチュは、平和を愛する心を持っている。
我々ウチナーンチュは、ウチナーンチュであることに誇りを持っている。
ウチナーンチュは一つになる。

「世界のウチナーンチュの情報を集約する『中央情報局』を!」

Q.今後、国内外のウチナーンチュが協力を強めていくにあたって、必要なことって何ですかね?

比嘉「簡単な話ですよ。(軍事的な意味ではなく、世界中のウチナーンチュの情報を集約するという意味で)アメリカのCIA(中央情報局)みたいなのが必要ですよ

伊佐「今は『ウチナーンチュの日』にしろネット上の動きにしろ、ソフト面を作っている。いずれハード面として情報センターのような施設を作って、世界中のウチナーンチュの拠点となる場所があればいいなーと考えています。各言語の担当者を置いて、どこの国からでも連絡しやすいように24時間対応で。世界のウチナーンチュ大会も、毎回一から運営を始めるのではなくて、センターが事務局となって前大会の反省を継続しながら5年かけてじっくりと計画するともっと意義ある大会になると思います」

Q.情報共有ってやっぱり進んでいないですか?

伊佐「SNSとかである程度は共有できているけど、世界中で起きていることの1%ぐらいしか共有できていないかもしれないですね。もちろん言語の壁もあります。いろんな言語で発信することが大切です。あと、毎年世界各国から沖縄に派遣される県費留学生が集まって、つながりを作る場所が必要です」

比嘉「一緒につくろ!」

伊佐「それぞれの市町村で各国から子弟研修生を受け入れていますけど、市町村の単位をまたがって全体で交流できる機会がありません。そのために(自身の職場でもある)名桜大学で留学生サミットを企画するなどしました」

ウチナーンチュよ、経済で結び付こう!世界銀行構想

Q.経済面でつながりを作るのも大切ですよね。

比嘉「あれ、もう、簡単。例えば那覇から名護に行きたいって気持ちがいくらあっても、ガソリン代を出すお金がなければ名護まで行けない。そういう意味では全てお金の問題です。人間社会はお金が密接です。動物ぐらいかな、お金を使わないのは。
私が言いたいのは、経済的に結び付こうという気持ちがまだまだウチナーンチュには足りない。せっかく世界的なネットワークもできているし、各国の県人会も機能しています。でもお金の出所や集まる所がありません。
私のユダヤ教徒の友達に言われたんですよ。簡単に言われた。『銀行作らないとどうしようもないよ』って」

伊佐「ペルーの金融機関とか大手企業はユダヤ人が経営しているものが多いです」

比嘉「世界見ても有名な科学者、経営者、映画監督。みーんなユダヤ人。逆にユダヤ人じゃない有名人探しましょうよって笑 そういう意味ではウチナーンチュはユダヤ人を見習わないといけないよ。
銀行の仕組みはよくわからないけど、いつか作ろうね、(伊佐)タダシ」

伊佐「名前は、アンドレス銀行 笑」

比嘉「この際、沖縄国際銀行でも琉球国際銀行でも何でもいいよ。世界中のみんながここに預金して儲からせてあげるわけさ。ウチナーンチュだけじゃなくてね。不可能ではない。銀行があるからこそ、この(既存の)ウチナーンチュネットワークに価値が出るんじゃないかな。
例えば、この銀行があれば、大学進学の時に、月3万でも5万でもいいから、手伝いましょうということができるさ

伊佐「日本人が大学に入る時に奨学金を借りることができるのは、日本国籍を持っているから。例えば日本国籍のない海外ウチナーンチュが、もし沖縄の大学に入学したいって思っても、これまでの仕組みのままだと奨学金が借りられないじゃないですか。そういう国際銀行があれば、県系人の目標をかなえてあげる支援ができるはずですよ」

比嘉「銀行があればベンチャービジネスも起こせますね!例えば『沖縄そば屋を作りたい』っていう海外の人がいたらみんなで支援できます。逆に、沖縄でペルー料理出したいって言えば、実現するかもしれません。今のままだと海外の人が日本でお金を借りるのは難しいです。お金のやり取りがもっと簡単になったら、オリオンビールも南米各国に上陸しやすいね」

伊佐「災害支援の時も役に立つね」

比嘉「想像したくないけど、いつか災害が起こるかもしれない。南米の西海岸は地震や津波があるし、東海岸は火山が多いです。沖縄もいつ災害が来るか分からない。そんな時に協力したい人、いっぱいいると思うよ。そんな時、どこにお金入れればいいか分からないんですよ」(追記:首里城焼失以前のインタビューですが、例えば再建に向けた募金にも活用できると思います)

伊佐「支店が各国各都市にあればいいですよね」

(次回につづく)

(文・長濱良起/One Okinawa)